事務所ブログ

2014年4月24日 木曜日

相続と生命保険

こんにちは。
目黒駅近くのリベラルアーツ法律事務所の弁護士の松木隆佳です。

今日は,相続の際の生命保険の取り扱いのお話をします。

生命保険は,受取人が指定されている場合,その指定されている人が,相続財産とは別の財産として受け取ります。
そのため,基本的に相続の問題にはなりません。

この受け取った生命保険について,特別受益になるかの問題がありますが,この点,最高裁判所は,原則として,特別受益として持ち戻して計算する必要はないと判断しました。
ただし,保険金受取人と,他の相続人との間に,到底是認できないという特別の事情がある場合には,保険金を受け取っていることを考慮して,相続の計算をすべきであるとしております。

これに対し,保険金の受取人が指定されていない場合や,単に相続人と指定されているときなどは,法定相続分の割合に応じて取得することとなります。

このほか,受取人として指定されている人がすでに亡くなっていた時はどうするのか,など,複雑な問題もあります。
具体的には,弁護士にご相談ください。
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2014年4月23日 水曜日

最高裁判所の判決

こんにちは。
目黒駅近くのリベラルアーツ法律事務所の弁護士の松木隆佳です。

昨日のニュースで,とある裁判員裁判の刑事事件について,高裁判決が見直されるとのニュースがありました。
なぜ,マスコミは事前に見直されるなどということがわかるのでしょうか。
理由は次のようなことです。

刑事訴訟法では,408条で,
「上告裁判所は,上告趣意書その他書類によって,上告の申立ての理由がないことが明らかであると認められるときは,弁論を経ないで,判決で上告を棄却することができる。」
と規定があります。
ちなみに,上告裁判所は最高裁判所だけに限りません。

この条文に従うと,弁論を経ていないときは,100%上告が棄却されます。
ただし,条文上は例外という扱いです。
しかし,事件数が多いため,最高裁判所は,上告を棄却する場合,処理を簡易にするため,ほとんど弁論を開いたことがありません。
そのため,弁論を開く場合には,上告を棄却されず,何らかの見直しがなされると一般的に言われているのです。
でも,条文の規定からすると,100%ではありません。

なお,民事事件についても,民事訴訟法に同様の規定がありますので,同じことが言えます。
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2014年4月22日 火曜日

再審(刑事事件)

こんにちは。
目黒駅近くのリベラルアーツ法律事務所の弁護士の松木隆佳です。

袴田さんの事件につき,再審請求が認められたということでニュースになったことは新しいですが,昨日は恵庭事件につき,再審請求が認められなかったことがニュースになっていましたね。

そもそも,再審とはどのような場合に認められるのでしょうか。

再審とは,一度確定して,原則として争えなくなった事件について,再度審理を行うことを言います。

再審ができる場合は,法律に規定があります。
刑事事件の場合は,有罪判決を受けた者の利益のためにしかできません。
そして,①証拠となった書類や物が偽造などであったことが証明されたとき
②証言,鑑定,通訳などが虚偽であったことが証明されたとき
③告訴した者が虚偽告訴罪で有罪になったとき
④判決の証拠となった裁判が,裁判によって変更されたとき
⑤特許などの著作権事件については,その著作権が無効である旨の審決や判決があったとき
⑥有罪の者が無罪になる証拠,軽い罪になるなどの証拠が新たに発見されたとき
⑦裁判官,検察官,警察官が事件に関して罪を犯したことが判決で証明されたとき
に限られています。

そして,ニュースで問題となっている事件の多くが,⑥の新たな証拠の版権に当たるかという点が問題となっています。
恵庭事件では,それに当たらなかったということでしょう。

民事事件については,民事訴訟法にまた違う規定がありますのでご注意ください。
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2014年4月21日 月曜日

不貞行為と親権

目黒駅近くのリベラルアーツ法律事務所の弁護士の松木隆佳です。

離婚を考えているご相談者様で,不貞行為をした親は,子どもの親権者として不適格であるとされ,親権者となれないのではないか,そう考えている方が,結構多くいらっしゃるように思われます。

結論からしますと,まったくそのようなことはございません。

たとえ,不貞行為という夫婦の間で法律上許されない行為をしたとしても,配偶者に対する愛情に問題があるとしても,子どもに対する愛情には関係がないと考えられています。

ですから,不貞行為をしたとしても親権者となれないということはありません。

ただし,子どもを顧みず,放置して不貞行為に及んだという場合は別問題です。

親権者は,不貞行為の有無に関係なく,親権者としてどちらが適当か,という判断から決められます。

どのような場合に親権者となれるのかは,事情によって変わってきますので,弁護士にご相談されることをお勧めします。
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2014年4月16日 水曜日

街路樹の管理責任

目黒駅近くのリベラルアーツ法律事務所の弁護士の松木隆佳です。

昨日は,幼い少女の頭上に,街路樹の枝が落下し,重体となるという痛ましい事故がニュースになっていましたね。
このような事故があると,家族と外を歩くことも,家族がいる私としては不安になります。
この事故を教訓にして,安全対策が講じられていくことが期待されます。
けがをされた方が早く快方に向かうことをお祈りいたします。

さて,今回のような事故がある場合,誰がどのような責任を負うのでしょうか。
今回の事故は,管理者が民間のスーパーということでした。
そこで民法を見てみます。

民法717条
1 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは,その工作物の占有者は,被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし,占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは,所有者がその損害賠償をしなければならない。
2 前項の規定は,竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。
3 (略)

今回の事故では,民法717条の「竹木の栽植又は支持に瑕疵」があったと言えれば,管理者であった民間のスーパーが損害賠償責任を負うことになるでしょう。

どのような場合に「竹木の栽植又は支持」の瑕疵があるといえるかについて,竹木の下又は付近を人が通常通行する場所においては大枝が腐朽するなどして通常程度の風によって切断落下する蓋然性があるようになったときは瑕疵があるとした東京高裁の判決があります。

したがって,本件では,報道の限りでの判断ですが,民間スーパーが被害者に損害賠償責任を負うということになるでしょう。

仮に,管理責任者が国や都道府県などの場合,国家賠償法2条の問題になります。

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